2010年05月21日

私のアセスメントをしてください!

 アローチャートを使った定期的な事例検討会を始めてから3年になるだろうか。
 参加メンバーは、ケアマネはもちろん、ホームヘルパー等の介護職員、社会福祉士、施設経営者、施設管理者など様々だが、皆アローチャートを描いたり、利用者・家族の精神世界に想いを馳せ、可視化させながら語ることができるようになってきた。
また、ケアマネや介護する側のアローチャートを描いて、さながら交流分析のように、サービス提供側の視点等を点検する余裕も出てきた。(これは、想定外だった。)

 その事例検討会で、最近「参加メンバーのご身内」の事例が出始めてきた。「信頼していただいているのだなぁ」と正直嬉しく思うのだが、同時に身が引き締まる。それ以外の事例を手抜きしているわけではないが、やはりご身内がその場におられると、(いい意味での)緊張が走る。

 ご身内は、サービス提供者以上に「具体的な答え」を持ち帰りたい。そこに応えなければならないという緊張である。
 参加メンバーなので、「その後どうなったか」という報告も当然あり、アローチャートで示した仮説が、正しかったのか否かという検証にさらされる緊張もある。

 あやふやな事は言えない。
 仮に「様子観察」ということであっても、何をどう観察するのか。もし、Aという状況が起こればBという危険性にもつながり、AではなくCであればDという状況が生まれるはずだ。過去のEという状況はFとGのアンビバレントから生じている、などと将来予測や時間を遡った分析も示さなければ、ご身内としては「様子観察」に不安が残る。

 人が複雑なニーズを持つに至り、何が起きているのかを明らかにしなければ効果が期待できない―そこから出発したケアマネジメントであり、アセスメントである。

 複雑な状況を、よりシンプルな形にして持ち帰っていただく際にも、アローチャートは威力を発揮する。「ココと、ココに変化があれば、すぐにケアマネに。ココであれば主治医に。」などと指で指し示しながら説明し、マーカーで色をつけメモを加えておけばよい。

 これからは、メンバーが「私のアセスメントをしてください!」と言い出すかもしれない。
(私が一番早いか!?) そんな時にも、アローチャートは期待に応えてくれるはずだ。

posted by となりのトヨロ at 12:56| Comment(7) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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