2016年10月28日

アンビバレントの感じ方

アンビバレントは、ご本人にとって、とても苦しい情況です。

アンビバレントを見つけるためには、「感じとる」という、いわば、感性も必要だと思います。

そんな感性は、学術書や論文だけでは養えるものではないと思います。
感じとるための『感性』。それを養う訓練には、うってつけの書だと思います。


posted by となりのトヨロ at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月20日

『ゆらぎの事例検討会』 SAPAC

太陽でさえ規則的な運動をしていないという。
『ゆらぎ』ながら軌道運動をしているそうだ。

地球の大地も規則正しく「在る」わけではなく、
揺れ動いていることは日本に住む者であれば痛いほど知っている。

海や風も一定の揺れがあるわけではない。
突然動き、突然動きを止めたりもする。

人も自分が思った通りに動いているわけではない。
思いもよらない言動をしてしまって、後悔するということはよくある。

行動の背景に確たる根拠・背景・信念があるとは限らない。
いや、「生活」では、それが無いことの方が多いはずだ。

自分では気づかないほどの揺れ、眠れないほど不安になる揺れ、 時に自らの命を...とさえ考える揺れ。


私たちは、『ゆらぎ』ながら生きている。


縁あって与えられているアセスメントという仕事。
アセスメントとは、向き合う人を理解することである。

その方も、そして私たちも『ゆらぎ』ながら、イマココに在る。

福祉の業界に入職して間もない頃、「波長合わせ」ということを先輩に教わった。
けれど、よく考えてみると、波長など合うはずがない。
その方にも私たちにも、機械が作り出すような波長は無いのだから。
あるのは、不規則に揺らぐ、想定できない『ゆらぎ』だけである。


他者を理解しようとすること(アセスメントや事例検討)を、荒業・荒技にしてはいけないと思う。

アセスメントのプロセスを丁寧に辿り、共有しようという事例検討を今、提案している。
(Sharing Assessment Process by Arrow Chart = SAPAC )

SAPACは、人は『ゆらぐ』ということを前提とする。

そして (決められたセリフや進行方法、時間制限や結論を優先するのではなく)、
その方や、その方を理解しようとする方々の『ゆらぎ』を見い出し、意識し合い、
承認し、それを「強み」として捉え直す。

『ゆらぎの事例検討会』はそうありたいと思う。

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月29日

「『課題整理総括表・評価表の活用の手引きの活用について』を勝手に解釈」C

厚生労働省老健局振興課 Vol.379の勝手解釈のシリーズCです。

p1
@「利用者像や課題に応じた適切なアセスメント(課題分析)が必ずしも十分でない」
A「サービス担当者会議における多職種協働が十分に機能していない」
B「ケアマネジメントにおけるモニタリング、評価が必ずしも十分でない」

@とAとBの関係性を考えてみるところからでしたね。
Q1 これらに共通する要素は何でしょう? 
Q2 もう一歩踏み込んで、共通する背景や原因はありませんでしょうか?

お気づきでしょうが、「@が大元の原因でAとBが生じている」という整理はできませんでしょうか?
はい。共通する要素は「アセスメント」ですね。

別の言い方(若者言葉風)をするのであれば、
「アセスメントが不十分なのに、担当者会議や多職種協働なんてなんてできるはずないやん!」
「アセスメントが不十分なのに、モニタリングとか評価とかあり得んし〜!」
でしょうか?
(変でしたらご指摘くださいね若者達!)

つまり「課題整理総括表」はアセスメント力の無いケアマネさん方が、汗と涙を携えて膨大な時間を費やして創り出した賜物なのです(あ!少しT大学のT先生っぽくなってきたか?)

では、アセスメント力って何でしょう?
ま、アセスメントする力ですが...。

アセスメント力...
数をこなせば身につくものだよ!
◯◯方式を完璧に習得すればいいんだよ!
様式に忠実に、正しい情報を正しい場所に記載すれば半自動的に把握できるんだよ!
うちの事業所のパソコンソフトは優秀。だから早く正確に入力することが最重要!
慣れだよ。慣れ!
そんなもん無くったってケアプラン書ければいいんでしょ!

このような(あるいは、これに近い)お気持ちが
課題整理総括表の『生みの親』ですね。

個人的には、これらを全て排除・否定したいと思っています。
そして、明らかに欠如した要素も指摘したいと考えています。

考えていますが、「勝手解釈」とすこし離れてきました。
ですから、
欠如している要素については別の機会に譲るとして、次回は軌道修正して勝手解釈を続けますね。

__.JPG


posted by となりのトヨロ at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月23日

眉唾

眉唾(まゆつば)という言葉が日本にはある。
先人はクリティカルシンキンングをそう表現した。

疑ってみよう。
今、専門職に求められる(本質的な)力は、疑う力だと思う。

例えば
「多職種連携」
「地域」
「利用者本位」
「自立支援」
「ニーズ」
「アセスメント」
「地域包括支援システム」
「介護保険制度」

とは何だろう?
きちんと「疑って」いるか? を省みよう。

そして、この時代に生きている者として、次世代を育成する者として、
それなりに「答える」義務は(最低限)あると思う。

政治家や哲学者ではないのだから、明確な答えなどは当然出せるはずがない。

でも、とてつもない難問に答えようとする姿勢こそが、
あなたの「それなり」だと思う。
背伸びなどする必要はない。
これが(自然体の)求道。
その「それなり」を伝えよう。

求道の真ん中に「疑う力」を置こう。

「疑う力」をDNAに組み込もう。
きっと、次世代はそれを判断・評価し、「疑う力」を継承していってくれるだろう。

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月16日

地に足がついた「事例検討」を探して。 SAPACの挑戦!

さぁ、事例検討会を始めましょう!

僕が事例検討で大切にしたいのは「根拠」「思考過程」「共有」です。
これ、キーワード。
覚えておいてくださいね。

ホワイトボードを3台ご用意ください。

事例の紹介資料は必要ありません。
ライブでいきましょう!

3台のホワイトボードの真ん中には、「分析(アローチャート)」を描きます。
ファシリテーターが描くのですよ。


フロアから見て、左側には「基本情報」を書いていきましょう。

そして、ここからが大切!
フロアから見て、右側のホワイトボードには主観的事実とそれに紐つくご本人の《歴史》を描いていきましょう。

右側のホワイトボードの中には、ご本人を理解するためにとても重要な情報が埋蔵されています。
そして、3台のホワートボードの情報がつながった時に、初めてクライアント理解に少し近づくことができるのです。ファシリテーターの腕の見せどころですね。

このメソッドを「アセスメントプロセス共有(Sharing Assessment Process by Arrow Chart=
SAPAC:サパック)事例検討会議」と命名しました。

2016年からは、サパックファシリテーターの養成プログラムを提供していこうと準備をしています。

3台のホワートボードを行き来しながら、事例提供者からの情報を描き分け、思考のヒントを与えることができる...そんなファシリテーターを全国各地で養成していきたいと思います!

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月26日

課題整理総括表の謎

 課題整理総括表を作成し、アセスメントの点検をするためには、「自立した日常生活の阻害要因」欄の@〜Eを正確に書くことが必須である。
 @〜Eをきちんと書くことができれば、課題整理総括表の作成はさほど難しいものではない。

 「課題整理総括表・評価表の活用の手引き」には、その書き方が示されているが、なかなか難解である。



「課題整理総括表・評価表の活用の手引き」より.

3 「自立した日常生活の阻害要因」欄
収集した情報に基づき、利用者の自立を阻害している根本的な要因、特に「状況の事実」の「現在」欄で 「自立」あるいは「支障なし」以外が選択されている項目の要因を分析した上でより根本的で重要な要因を最大 6項目程度に絞り込み、...(略)


難解で謎の多い文章である。

謎1. 課題分析(アセスメント)をした後で課題整理総括表を作成するのであるが、ここでまた「分析」をする必要があるのか?
謎2. 「より根本的で重要な」の「より」は、「根本的」と「重要な」のどちらにかかるものか?両方にかかるものなのか?
謎3. 「根本的」とはどう考ええればよいのか?
謎4. 「重要な」とはどう考えればよいのか?
謎5. 要因を「6項目程度」に絞ることが可能なのか?

細かい話だと思われるかもしれないが、現場の働き方(=利用者の生活と制度をつなぐこと)に関わる大切なことだと思う。

ここを解読しなければ、課題整理総括表作成することはできないだろう。
当然、これを使って事例検討や研修をすることはできない。

少々手前味噌になるが、アローチャートを使えばすべての謎は解ける。

来年度からの法定研修のことが心配で全国を走り回る。
週末は、クリスマス前までそのことに使うことにしている。
もちろん、これから始まる滋賀県・島根県・宮崎県・大分県の更新研修(専門課程U)では、
来年度からのカリキュラムを先取りした事例検討・事例研究を行う予定である。

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月11日

2nd アローチャート学会 開催宣言。

弓矢の「弓」。

「弓」は矢を飛ばすための力を得るために、その体幹を本来の姿勢とは真逆に曲げられることを受け入れます。

弓矢の「矢」。
そして、その力によって放たれる「矢」は、ひたすら真直ぐであることを人知れず静かに努めます。

「弓矢」は、その共働によって【的】を射るのです。


昨年の滋賀県学会の震える魂を受け継ぎ、今年のアローチャート学会の開催を宣言をさせていただきます。

今年は変動の年です。
変動の時こそ、この「弓矢」の姿に学ぶものがあるような気がします。

今年、第2回アローチャート学会は、流鏑馬(やぶさめ)が似合う地、神奈川県で開催します。
「弓矢」の地、神奈川県で、アセスメント・課題整理総括表・地域課題・地域福祉・政策課題等々を一緒に議論しませんか?
詳しくは↓
http://arrowchart.net/wp/?p=2721

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月27日

逆だったかな...(ポカリポカポカの効用)

ここ3-4年、「思考の可視化」というフレーズを使ってきた。

大学が閉館となった年末に、ポカリと空いた時間と師走とは思えない好天気のポカポカ陽気。
このポカリポカポカが大切なことに気づかせてくれた。

「思考の可視化」というフレーズはゴロが良くてチョッとかっこいいもんだから、これまで無反省に使ってたなぁと。
大切な側面を欠くところだったと、まだ1枚も書いていない年賀状の山を目の前に猛省。
忘れないうちにとパソコンに向かっている。

「思考の可視化」というと、まず思考があってそれを見えるように...という流れになる。
しかし、別の側面もある。
可視化する作業により思考が生まれるという側面だ。

アローチャートで言えば、描くという作業が思考を生むということになる。
特に情報と情報とを繋ぐ「関連づけ」とい行為は、分析思考を生む。

分類思考は生得的であるが、関連づけ思考は鍛えて身につけるしかない。
関連づけ思考が「分析」の中核であり、分析を生業とする専門職は鍛錬によって獲得するしかない能力である。

描くという作業がもたらす分析思考。
思考があって描くのではない。

来年も「描き描き」が合言葉になりそうである。

では、好いお年を!

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 13:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月04日

介護支援専門員のマナー 〜課題整理総括表に寄せて〜

昨年、某雑誌に「介護支援専門員がその思考過程を可視化するのは、義務とか能力とか言っている場合ではなく、もうマナーに近いのではないか」と言った拙文を掲載させていただいた。

その掲載から1年半が経つが、昨今ますますその感が強まっている。

平成28年度からの研修体系も見えてきて、その中で「課題整理総括表」を使用するようにという要綱も放たれている。



ある「全面禁煙」の場所で、こんな看板を見かけた。
【あなたのマナーが喫煙所を守る】
そうだ、「マナー違反をすれば喫煙所は撤去しますよ」という警告文だ。

喫煙マナーと一緒にして申し訳ないが、今の介護支援専門員に対して国が求めている姿勢・方針に重ねてしまう。
「あなたの仕事の根拠を示すというマナーを守らなければ、介護支援専門員の将来は約束できませんよ」と読んでしまうのは僕が神経質すぎるからだろうか。
つまり神経質な僕は、課題整理総括表は、❝マナーを守りませんか?❞という『最後通告』にしか読めなくて憂いているのである。


そして同時に、平成28年度から研修でこのマナーをどのように伝えていけばいいのだろうと頭を悩ましている。

『制度は哲学である』と(故)池田省三先生は仰っている。
課題整理総括表に込められた『哲学』を新しい研修体系で伝えていけるのか?
表層的な「書き方研修」になってしまうのではないか?
アセスメントとの関係を説明できるのか? 等と想いを巡らせている。

この想いが神経質な僕の杞憂に終わればいいのだが...

__.JPG


posted by となりのトヨロ at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月29日

介護過程のアセスメント

介護過程のテキストは色々出版されている。
数冊を手にとってみると、内容の違いに驚かされる。
まさに構築中なのであろう。

介護福祉士という専門職養成課程の中核となるものであるから、
福祉理論が練りこまれたものであって欲しいと個人的には願う。

拙論を書く。書くが、門外漢なので辻褄があわない話になるかもしれない。
だから、こちらも構築中ということで大目に見ながら読んで欲しい。

岡村重夫のいう「役割実行」という視点をアセスメントに持ち込めないかという拙論である。
「役割期待」ではなく「役割実行」である。

これまでのアセスメントは、「できる/できない」がベースになってきた。
今流行りの(?)改善可能性も、やはり「できる/できない」から出発する。
この「できる/できない」は、社会関係の客体的側面から規定されるもの(役割期待)で、
福祉固有の視点とは言えないのではないかと考える。
「固有の視点ではない」とは、福祉専門職以外でもできる/やっているということである。

介護福祉士を想定した介護過程確立には、福祉の固有性を基礎とすべきだろう。
岡村重夫は主体的側面からニーズ捉えることが社会福祉固有の視点という。
であれば、主体的側面からの発想が基盤にあるべきだろう。

つまり、社会資源側からバラバラに(社会資源同士無関係に)要求される「役割期待」ではなく、
社会関係を自分のものとして統合調和させ実行するという「役割実行」が主体的側面である。

おそらく、この「統合調和」から「実行」へと流れていく営為が生活であり、
そこへ向けての支援/援助のための評価が介護過程のアセスメントとなるのであろう。

社会関係の二重構造の内、主体的側面とADL/IADLのクロスがアセスメント項目となるのかもしれないが
これから先は未整理である。

「役割期待」と「役割実行」の関係を図解(落書き)したのでアップしてみる(ご笑読を)。

新規ドキュメント20130329160520516.pdf

__.JPG
posted by となりのトヨロ at 16:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例検討会での学び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする