2015年07月06日

本当の Q&A ってどこにあるのだろう?

介護支援専門員が行うアセスメント(課題分析)。
アセスメントって何だろう?
他者を評価する?
他者を理解する?
他者に共感し寄り添う?


それに応えるために、
なるべく正確に...
誰もが納得できるように...
皆んなからなるべく等距離にあるように...

その『答え』を求め、介護支援専門員は腐心し、時に激論し、時に自分を責め、時に(行き掛かり上)他者を蔑み、そして疲れ果てるのです。


さて、そもそも、その『答え』というものは本当にあるのでしょうか?

「きっと、あるはずだ!」「本当にあるはずだ!」と(純粋な)介護支援専門員の多くはそう考え、
『答え』をください! と叫びます。

その結果、運がよければキュウアンドエーというカタチで垣間見せてはいただけるのです。
あるいは、セイドカイセイとかカサンというカタチで実現していただけるのです。
これはこれで、実務上とてもありがたいものではあります。
あるのですが...

何故か、どこか、虚しく感じませんか?
私たちが求めているQ&Aは、少し違うような気がしませんか?

その虚しさや違和感はどこから浸み出ているのでしょう?


《第2回 アローチャート学会 in 横浜》2015.7.11-12 では、そんな本質的な語り合いとQ&Aやりとりを横浜でしませんか?

石田英一郎さん(仮名)や、畑岡直喜さん(仮名)や、安達清昭さん(仮名)他 多くのメンバーがきっとあなたのQに答えてくださると思います。

https://www.facebook.com/toyoroku

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2014年11月25日

アセスメントと課題整理総括表

平成26年7月4日 老発0704第2号
各都道府県知事 殿
厚生労働省老健局長
「介護支援専門員資質向上事業の実施について」

上記を読んでみた。
それには、平成28年4月1日から適用される介護支援専門員の実務研修等の実施要綱が添えられていて、
主任介護支援専門員研修以外は全て「課題整理総括表及び評価表等を活用し行うものとする」と明記されている。

もしこの要綱を尊重するのであれば、多くの都道府県は(好むと好まざるとにかかわらず的に)無批判に「課題整理総括表」と「評価表」とを使った研修を模索することになるのではないかと憂慮している。

課題整理総括表や評価表は言わば、提案された一つの“仕組み”である。
“仕組み”には必ず思想がある。
その思想を理解した上で、まず批判的に吟味して欲しい。

蛇足になるだろうが、この場合の批判は非難ではない。
批判とは、その思想の意味内容が成立する基礎に目を向け、自分なりに吟味しその妥当性等を明らかにしようとすることである。

特に課題整理総括表の思想は、「アセスメントの再整理」であることを理解して欲しい。


アセスメントが収束してるとすれば、
@ニーズ発生のメカニズムは、アセスメントをした者は当然語ることができるはずであり、また、A利用者の全体像やB悪循環とも整合的であるはずなので、これらも併せて説明可能でなければならない。

課題整理総括表は、それらを確かめることにも貢献するが、それが本来のミッションではない。

前述したように、再整理をするためのものだ。
アセスメントで得られたニーズ発生のメカニズムを縦糸に、ケア内容や改善可能性を横糸として編み直しをするのである。縦糸であるニーズ発生のメカニズムは、複雑な円環的因果関係であるから、機織りも単純ではない。そこに介護支援専門員の存在価値がある。

つまり、第二表だけでは、ニーズ発生のメカニズムとケア内容と改善可能性とが関連づけされた形で表現できなかった。そのために介護支援専門員は、その努力が認められないばかりか「不要である」と言われんばかりの憂き目にあっているのである。

課題整理総括表は、介護支援専門員を苦しめるために考えられたのではない。
その思考を説明し、擁護しようとして考えられたのである。

しかし、研修の方法によってはかえって介護支援専門員を苦しめることにもなる。
思想の理解の度合いによっては毒にも薬にもなる代物が課題整理総括表である。
法定研修では、その思想を理解した上でクリティカルに活用して欲しいと切に願う。

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2014年11月10日

課題整理総括表 研修

アセスメントの3大ミッションは、
@ 問題発生のメカニズムを把握する
A 利用者の全体像を把握する
B 悪循環を把握する
であろう。

特に「@の問題発生のメカニズムを把握する」ことは、課題整理総括表を理解し活用するためにも重要である。

課題整理総括表は、アセスメントを終えた後に、言わば「改善可能性」や「ケア内容」という視点を加え、@問題発生のメカニズムを整理し直すものである。

だからアセスメントと同時に理解しなければ、課題整理総括表は活かされない。

全国のあちこちで研修が始まっているようだが、課題整理総括表だけを切り取った研修は、介護支援専門員の仕事を複雑にし繁忙化するためには貢献するであろうが、ケアマネジメントの資を向上させることには殆ど役立たないだろう。

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2013年06月04日

課題整理表(仮称)を書いてみた。

まだ正式な報告書が出ていないが、「課題整理票(案)・評価表(案)実証事業報告会」で示された様式が手元にあったので試しに記入してみた。

やはり「※4欄をどのように書き、ニーズ欄に繋げていくか」がキモである。

全体像は@円環的因果関係があり、Aアウトライン構造を持っているので、
それを踏まえて※4欄を書いてみた。

この欄は、「何をどう潰せば全体像はどう変わるのか」ということを書く欄なので
「何を潰すか」をノード(見出し)として -0 で表現してみた。

「書き方的」な研修や出版物が又候出てくるだろうが、どうか「構造」に着目することを忘れないで欲しい。

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課題整理表(事例記入).xlsx

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2012年12月21日

居宅サービス計画書作成の手引 記載要領(厚生労働省通知)より

「対応して」の意味

記載要領(厚生労働省通知)には、課題と長期目標の関係について「対応」という言葉を二度も使って説明している。

「対応」とは、「二つの物事が互いに一定の関係にあること」(大辞林)であるが、いかにも言葉不足だ。

「関係してるよ〜」と言ってはいるが、どのような関係なのかという説明が少ない。

実地指導やケアプラン点検でも(おそらくこの文脈で)「ニーズと長期目標の整合性がとれていない」という指導等が行われていると聞く。その場合、次のように訊ねてみてはどうだろうか。

相手「ニーズと長期目標の整合性がとれていませんね」
貴方「ご指摘ありがとうございます。早速改善したいと思いますので教えていただけますか? ニーズと長期目標の整合性って何ですか?」
ストンと落ちる説明が帰って来たら教えて欲しい。(僕もその方に会いに行くはずです)
おそらく、「辻褄が合う」等と別の言葉に置き換えたりしてお茶を濁すのではないだろうか。

ここを論理的に整理する必要がある。

島根県、鳥取県、宮崎県、大分県、川崎市での介護支援専門員専門研修課程U(更新研修)や、
千葉県主任介護支援専門員ネットワーク等その他の研修は、ここを抑えつつ研修を行っている。

ここが揺らぐと、介護支援専門員の未来は無いとさえ思う。

ケアマネジメント向上会議においても、僕の発言はこの一点である。
【参考】
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002f6f6-att/2r9852000002f6hs.pdf
http://shan69anna08.blog135.fc2.com/blog-entry-457.html

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2011年05月02日

「持てる化」したい理由

以前、「自立支援という理念を、具体的に仕事に落とし込むには?」というテーマで
研究・分析をしたことがあります。
観念的な整理ではなく、介護支援専門員などが現場で、具体的に駆使できて、実際に「自立支援」に資する業務指針のようなものが得られれば、という目的の研究でした。

 その結果、「自立支援」に役立つ(あるいは、それを遵守しなければ「自立支援」を妨げる)という6
つの項目が抽出されました。 (→ 介護支援専門員の更新研修でご紹介しているものです)

 その項目の一つに、「参加」という項目があります。つまり、支援プロセスのすべてにおいて、
利用者・家族が「参加」できる仕掛けが必要であるということです。 逆から言うと、その仕掛けができない場合、支援プロセスは、たちどころに「自立支援」を妨げるものになってしまうのです。

 アセスメントプロセスにおいては、おおむね「参加」していただくためのが準備できているのですが、唯一、の無い場所、を持ち込めないステップがあります。

それが、アセスメントプロセスのうち、「分析する」というステップなのです。そうです、「情報収集」したあとの「分析」プロセスです。多くの場合、この「分析」は、頭の中で行ったり、パソコンに委ねたりすることになります。ですから、利用者・家族は「参加」したくてもできない、言わば「閉ざされた過程」なのです。
したがって、この「閉ざされた過程」は、瞬間的に「自立支援」を妨げる業務が行われていると言えるのかもしれません。

 アローチャートは、この過程を押し開き風を通し光を当てることで、「分析」のプロセスを共有しやすくするためのものでもあります。情報と情報を繋ぐことは、生活を設計し、遂行するために不可欠な営みです。利用者・家族から、この営みを切り離し、介護支援専門員の専権行為としてしまうことは、その関係を<支配/被支配>の関係にしてしまうことにつながります。<支配/被支配>の関係は、「自立支援」の関係の対極にあるものだと言えます。

 しかし、最近になって「アローチャートを描くことだけでは不十分なのではないか?」という疑問が僕の中で肥大し始めてきました。描くだけではなく、もっと利用者・家族の近くに届けたい、手にもって感じて欲しい、自身のニーズの変化を視覚だけではなく五感で感じとって欲しいなどと思うようになったのです。つまり、アセスメントの「可視化」「見える化」をすこし広くとらえ、「持てる化」しようというものです。

 このことは、一度Twitterでおそるおそるつぶやいたことがあります。そうすると、写真のようなもの(モビールというらしい。知らなかった!)を創ってくださった方がおられます。素材は、薄くてハサミでも切ることができるマグネットと、手でも簡単に曲げることができる針金です。これには唸りました。
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僕は、このようなモノを使って自身のニーズを整理する利用者の姿をイメージしています。遠目から見ると、作業療法に取り組んでいるような感じでしょうか。取り除くことができた<原因/結果>は、作品の上からも取り去られます。取り去ったものだけ集めて、別の何かを創るのもいいかもしれません。

 人は、自身の課題に向き合うとき、それを外在化しながら語り直し、新たな意味づけをすることでエンパワーされます。「持てる化」は、文字通り、自身のニーズをタナゴコロに乗せ、外在化するのです。そして、新しい物語を語り始めるきっかけにするのです。

 「持てる化」するための素材は、いろいろ考えられます。例えば、木片、糸、石、粘土、布、紐、紙、プラスティック、宝石、ゴム、コイン、ドライフラワー、写真・・・などなど。そこらあたりまでは考えが及ぶのですが、小さいころから図画工作が苦手で、成績も悪かった僕は、一人ではその先に進めません。昨夜、Twitterで「モノ創り人、クリエイター、手先器用びと、既成概念壊し隊、想像びとなどなど、おられませんか?お力を借りたいのです(^-^)/ 」とつぶやいたのは、そういう意味です。

 もし、お力を貸してくださる方がおられましたら、ご一報ください。一緒に考えていければと思います。

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2010年10月16日

「ビールを止めることにしました」

「もうビールは、止めることにしました」

私がそう言ったとする。
実際には当分の間、そんな宣言をするつもりはないが、
仮に言ったとする。

さて、この言葉をどう解釈するか?

いろんな解釈があろうが、大きく二つに分類できるのか。

一つは、「おお! ついに観念したか! 体調でも悪いのか?
ドクターストップか? 長続きするのか?」などといった類の解釈。

いま一つは、「焼酎派に転向か? 日本酒オンリーでいくのか?」
といった類の解釈である。

つまり、前者は<ビール>がアルコール類すべてを代表しているという前提での解釈であり、
後者は、<ビール>は数多あるアルコール類の一つに過ぎないという前提での解釈である。

そして、前者は<やめる>ことを信じ、後者は信じていないのである。

また、解釈には、<ビール>という言葉に対する(解釈する側の)
飲酒やアルコールに関する感情や価値観も投影されることもあろう。

このようにして私たちは他者の言葉の解釈を試みる。

もちろん、文字ヅラだけからその真意に迫ることはできない。
口調、間、語気、表情、動作、態度、距離、場所、時刻、服装等々。

アセスメントの際、主観的事実はこうした営為から仮説を立てる以外に
手立てはないと思っている。

表層的な言葉から、語りの「何を語ったのか」という<筋>を掴み、
「いかに語ったか」と照らし合わせながら
主観的事実の解釈に挑む。

その突合作業の中で、違和感アンテナを張っておくとよい。
違和感アンテナが拾う波は、価値観に関する重要な事実を含んでいることが多い。

昨夜の事例検討会で、改めて感じたので備忘の録とする。

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2010年07月23日

「ストレート」という命名(暫定)

最近の事例検討会で、「四角ギザギザ四角」が見つからない、という例が続きました。
※ 四角ギザギザ四角=アンビバレント(拙著p53参照)

その代わりに、「四角ギザギザ丸」が出現する、というものでした。
※ 四角ギザギザ丸=(拙著p52参照)

この「四角ギザギザ丸」は、さほど多くないのだろうと踏んでいたので、特別に命名をしていませんでした。
しかし、意識しておかないと、事例を読み解くのに思わぬ時間を費やしてしまいます。

そこで、意識しやすくするために命名をしておこうと思います。
暫定的にですが、「ストレート」としておきたいと思います。
「自分の願いを阻む客観的事実に対する、ストレートな怒り・苛立ち・憎しみ」
というところからの命名です。

アンビバレントから発生する苛立ち等とは異質な、
もう少し直接的な苛立ち等ではないかと思っています。
したがって、ギザギザから矢印が出るとすれば、
自分の内からのエネルギーを、
あまり蓄えることをせずに、
他者という「外」に向けて発していくことが多くなるのではないかと想像しています。
(この点は、もう少し事例検討を重ねたうえで再整理したいと思います)

アンビバレントが見つからずに、ストレートでしか説明できない事例は、
本人の苛立ち等が、ケアマネや介護する側が考えているよりも
シンプルかつ直接的であることが多いのです。

そのため、本人よりもケアマネや介護する側(介護職員や家族等)が悩んでいたりします。
いわゆる「空回り状態」になっていたりします。

ストレートに関しても事例を収集し、適切な対応方法を検討しなければなりません。
今後もご協力のほど、よろしくお願いいたします。
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2010年07月16日

試作〜アブシート


アセスメントの際、
主観的事実を整理し、仮説をたてるためのシートの試作品ができました。

アブダクション(仮説形成)のためのシートという意味で、
「アブシート」と仮称をつけました。

※ 仮称としたのは、少しセンスがわるいかなぁバッド(下向き矢印)と感じているからですわーい(嬉しい顔)

構成は、

1) 語りの内容
2) 語りの特徴
3) 分類
4) 価値観・意味づけの仮説


としました。

現場で使えなくては意味がありませんから、
できるだけシンプルにしました。

7月21日以降の事例検討会で試用してみます。

ケアマネさんたちが「使える!」と言ってくだされば、
何かの形でご紹介します!

乞、ご期待exclamation
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2010年06月23日

主観的世界の深みに(号外1)

通常12時間くらいかけて、理解をしていただくアローチャート。
それを6〜7時間で、しかも2日間に分けての研修を行った。

北九州市若松区のケアマネさんが対象であったが、それ以外の地域からの参加もあった。

この研修では、アンビバレントを捉える際の「枠組み」をお伝えしてみた(本邦初公開)。整理中とお断りした上で披露してみたが、このように現役のケアマネさんの前で口に出してみるということは大切だと、改めて感じた。

しゃべると自信のない部分や未整理の部分が、はっきり自分で分かるからだ。

あと一息であるが、自分のための記録という意味もあって、一応ブログでもご紹介しておこう。以下の5行は、6月3日のブログの5)の(註2)を補足するものとしてお読みいただければ流れが分かりやすいかもしれない。

ポジティブ vs ネガティブ
生理的欲求 vs 社会的欲求
社会的欲求 vs 社会的欲求
生理的欲求 vs スピリチュアル
カテゴリー集団の重複

これらの枠組みは、重なり合う部分があったり、包含の可能性もあるため、まだまだ整理が必要である。近々に1冊の本が届く。その中に、整理方法のヒントがあるような気がしている。
posted by となりのトヨロ at 18:47| Comment(0) | TrackBack(0) | アセスメント・ニーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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