2014年11月25日

アセスメントと課題整理総括表

平成26年7月4日 老発0704第2号
各都道府県知事 殿
厚生労働省老健局長
「介護支援専門員資質向上事業の実施について」

上記を読んでみた。
それには、平成28年4月1日から適用される介護支援専門員の実務研修等の実施要綱が添えられていて、
主任介護支援専門員研修以外は全て「課題整理総括表及び評価表等を活用し行うものとする」と明記されている。

もしこの要綱を尊重するのであれば、多くの都道府県は(好むと好まざるとにかかわらず的に)無批判に「課題整理総括表」と「評価表」とを使った研修を模索することになるのではないかと憂慮している。

課題整理総括表や評価表は言わば、提案された一つの“仕組み”である。
“仕組み”には必ず思想がある。
その思想を理解した上で、まず批判的に吟味して欲しい。

蛇足になるだろうが、この場合の批判は非難ではない。
批判とは、その思想の意味内容が成立する基礎に目を向け、自分なりに吟味しその妥当性等を明らかにしようとすることである。

特に課題整理総括表の思想は、「アセスメントの再整理」であることを理解して欲しい。


アセスメントが収束してるとすれば、
@ニーズ発生のメカニズムは、アセスメントをした者は当然語ることができるはずであり、また、A利用者の全体像やB悪循環とも整合的であるはずなので、これらも併せて説明可能でなければならない。

課題整理総括表は、それらを確かめることにも貢献するが、それが本来のミッションではない。

前述したように、再整理をするためのものだ。
アセスメントで得られたニーズ発生のメカニズムを縦糸に、ケア内容や改善可能性を横糸として編み直しをするのである。縦糸であるニーズ発生のメカニズムは、複雑な円環的因果関係であるから、機織りも単純ではない。そこに介護支援専門員の存在価値がある。

つまり、第二表だけでは、ニーズ発生のメカニズムとケア内容と改善可能性とが関連づけされた形で表現できなかった。そのために介護支援専門員は、その努力が認められないばかりか「不要である」と言われんばかりの憂き目にあっているのである。

課題整理総括表は、介護支援専門員を苦しめるために考えられたのではない。
その思考を説明し、擁護しようとして考えられたのである。

しかし、研修の方法によってはかえって介護支援専門員を苦しめることにもなる。
思想の理解の度合いによっては毒にも薬にもなる代物が課題整理総括表である。
法定研修では、その思想を理解した上でクリティカルに活用して欲しいと切に願う。

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posted by となりのトヨロ at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | アセスメント・ニーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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